ヘリコン波によるプラズマ生成


一様な磁場B0中の冷たい(Ts = 0)プラズマを考える。(s = i,e)

荷電粒子の運動に伴う電流を誘電率に含めると、誘電率テンソルは

εr・E = (-iD0) (x)
iD0y
00z
ここで
S = 1/2 (R + L)
D = 1/2 (R - L)
R = 1 - Σωps2/ω(ω + Ωs)
L = 1 - Σωps2/ω(ω - Ωs)
P = 1 - Σωps22
である。 電磁波動であるので、n = ck/ωを用いると
n×(n×E) + εr・E = 0
nとB0とのなす角をθとすると
(S - n2cos2θ-iD2cosθsinθ) (x) = 0
iDS - n20y
2cosθsinθ0P - n2sin2θz
これが意味ある解をもつために行列式が0である必要がある。
tan2θ = -P(n2 - R)(n2 - L)/(Sn2 - RL)(n2 - P)
これをプラズマ密度ωpsと磁場Ωsを軸として、波の伝搬nを表したものがCMA (Clemmow、Mullaly、Allice)ダイヤグラムである。

特にθ = 0 (磁力線に沿って伝搬する)のとき

P = 0, n2 = R, n2 - L
右回りの波は
222 = R = 1 - ωpe2/ω(ω + ωce)
このうちω < ωceの波はホイッスラー波とよばれる。 実験室において、この波はヘリコン波とよばれ、効率のよいプラズマ生成に用いられる。


参考書

  • T.H. Stix:"Waves in Plasmas"、American Institute of Physics
  • F.F. Chen:"Introduction to Plasma Physics and Controlled Fusion"、PLENUM

課題

  • 右回りと左回りのカットオフ振動数は
    ωR = 1/2 (ωce + (ωce2 + 4ωpe2)1/2)
    ωL = 1/2 (-ωce + (ωce2 + 4ωpe2)1/2)
    で表される。 いろいろなプラズマのfce、fpe、fR、fLを求めなさい。
プラズマ n [m-3] B [T] ce [Hz] pe [Hz] R [Hz] L [Hz]
基礎実験 1016 0.1
電離層 1012 10-5
トカマク 1020 1

Email: Keiichi Takasugi