プラズマの結合係数と Debye しゃへい


プラズマは荷電粒子の集合体である。 身の回りでは放電や炎などがプラズマの例である。 宇宙に出ると電離層やオーロラがプラズマであり、目に見える天体のほとんどがプラズマである。 プラズマを作るためには熱電離が起こるくらいの高温が必要であり、「第4の物質状態」ともよばれている。

放電で生成されたプラズマは流動的でほぼ中和がとれている。 このようなプラズマに外部から電場を加えても、プラズマ中の荷電粒子がそれを「しゃへい」してしまう。 しゃへいの特徴的な長さは Debye Length

λD = (ε0Be/n(Ze)2)1/2
で表わされる。

半径λDの球内に含まれる粒子数

D = 4πnλD3/3
は Debye Number と呼ばれ、しゃへいに関与する総粒子数を表わす無次元パラメータである。

プラズマ中の荷電粒子が流動的に動き回れるかどうかはCoulomb相互作用のエネルギーと熱力学的なエネルギーとの比で決まる。 これをプラズマの結合係数といい、

Γ = Coulombエネルギー/熱力学エネルギー = (4π/3)2/3(Ze)21/3/(4πε0BT)
で表される。 流動的なプラズマはΓ<<1で弱結合であり、Γ>>1で強結合状態になると結晶構造を示すようになる。

ΓとNDとの関係は

Γ = 1/(3ND2/3)
となっていて、ND >> 1であるためにはΓ << 1でなければならない。

参考書

  • 一丸節夫:「プラズマの物理」、産業図書
  • 後藤憲一:「プラズマ物理学」、共立出版

課題

  • λDおよび NDを計算する数値公式を求めなさい。
  • いろいろなプラズマについて、λD、NDおよびΓを求めなさい。 ただし、Z = 1とする。
プラズマ n [m-3] T [eV] λD[m]  ND   Γ 
グロー放電 1016 1
大型トカマク 1020 104
レーザープラズマ 1028 103
太陽の中心 1032 103
星間空間 106 1
レーザー冷却 1014 10-6
  • いろいろなプラズマをグラフ上にプロットしなさい。

Email: Keiichi Takasugi