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衝突の断面積と反応速度係数

標的となる原子あるいは分子の大きさを断面積 $ \sigma$ [m$ ^2$ ] で表わす。 標的の密度を $ N$ [m$ ^{-3}$ ] とすると、距離 $ dx$ の間にある標的の面積は $ N\sigma dx$ であるので、入射粒子の数を $ n$ とすると

$\displaystyle dn = - nN\sigma dx
$

これから

$\displaystyle \frac 1n \frac {dn}{dx} = - N\sigma
$

\includegraphics[height=4cm,clip]{crosssection.eps}
これを解くと

$\displaystyle n = n_0 e^{-N\sigma x}
$

ここで

$\displaystyle \lambda \equiv \frac 1{N\sigma}
$

は入射粒子が $ 1/e$ に減少する距離で、平均自由行程(mean free path)と呼ばれる。 入射粒子の速度を $ v=dx/dt$ とすると

$\displaystyle \frac 1n \frac {dn}{dx} \frac {dx}{dt} = \frac 1n \frac {dn}{dt} = - N \sigma v
$

これから

$\displaystyle n = n_0 e^{-N \sigma vt}
$

ここで

$\displaystyle \nu \equiv N \sigma v
$

は衝突頻度(collision frequency)と呼ばれる。 断面積 $ \sigma$ は速度 $ v$ の関数である。 入射粒子が熱運動しているとき、$ \sigma v$ は分布関数 $ f_M(v)$ での平均をとる必要がある。

$\displaystyle \left< \sigma v \right> = \frac 1n \int \sigma vf_M d^3v
$

これは反応速度係数とよばれ、温度の関数である。



Keiichi Takasugi
平成25年9月18日