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熱速度

気体分子運動論的には壁に衝突する粒子の運動量の変化が壁に対する圧力となる。 入射粒子の速度の$x$成分を$v_x$とすると、衝突による運動量の変化は$2mv_x$である。 入射粒子の数を$n$とすると毎秒 $\frac{nv_x}{2}$個が壁に衝突する。 壁に対する圧力は

\begin{displaymath}
p = 2mv_x \frac{nv_x}{2} = nmv_x^2
\end{displaymath}

となる。 速度は3次元で等方的だから、

\begin{displaymath}
v^2 = v_x^2 + v_y^2 + v_z^2
\end{displaymath}

であり、

\begin{displaymath}
p = \frac{nmv^2}{3}
\end{displaymath}

となる。 状態方程式より

\begin{displaymath}
p = nk_BT
\end{displaymath}

であるから、平均運動エネルギーは

\begin{displaymath}
\frac{1}{2} mv^2 = \frac{3}{2} k_BT
\end{displaymath}

となり、熱速度は

\begin{displaymath}
v_{th} \equiv \sqrt{\frac{3k_BT}{m}}
\end{displaymath}

となる。

\includegraphics[width=8cm,clip]{pressure.eps}



Keiichi Takasugi
平成24年2月9日