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最確値

ある量 $Z$ を測定して測定値 $z_i$ ( $i = 1, 2, \cdots$) が得られたとする。 各測定値の誤差 $z_i - Z$ の発生する確率密度 $f$ が Gauss 分布に従うとすると、

\begin{displaymath}
f(z_i - Z) = \frac 1{\sqrt{2\pi}\sigma} \exp \left[-\frac {(z_i - Z)^2}{2\sigma^2} \right]
\end{displaymath}

であるから、各測定値に対する誤差 $z_i - Z$ が同時に起きる確率はそれらの積であるから、

\begin{eqnarray*}
\prod_{i=1}^n f(z_i - Z) & = & \left(\frac 1{\sqrt{2\pi}\sigm...
...\exp \left[-\frac 1{2\sigma^2} \sum_{i=1}^n (z_i - Z)^2 \right]
\end{eqnarray*}

となる。 この確率が最大になるような $Z$ の値がその最確値と考えられる。 したがって最確値は上式のexponentialの中身

\begin{displaymath}
\sum_{i=1}^n (z_i - Z)^2
\end{displaymath}

が最小になるように $Z$ の値が決められることになる。 このような誤差の処理法が最小二乗法である。 この式の微分係数が 0 になる条件から $Z$ が求められる。

\begin{eqnarray*}
\frac d{dZ} \sum_{i=1}^n (z_i - Z)^2 & = & -2 \sum_{i=1}^n (z_i - Z) \\
& = & -2 \left( \sum_{i=1}^n z_i - nZ \right) = 0
\end{eqnarray*}

これから、

\begin{displaymath}
Z = \frac 1n \sum_{i=1}^n z_i = \bar{z}
\end{displaymath}

すなわち、$Z$ の最確値は測定値の平均値 $\bar{z}$ である。



Keiichi Takasugi
平成24年2月9日